見出し画像

地下に眠るエネルギーを掘り当てろ!若手社員が挑む地熱発電開発調査

現場で活躍する北海道電力の中堅・若手社員にフォーカスをあてた連載企画「MISSION」。初回は再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)の開発に挑む若手社員を紹介します。
 
ほくでんグループは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再エネを将来の主力電源と位置付け、経営ビジョンで「2030年度までに30万kW以上増」という目標を掲げ、北海道内外で再エネの開発等を進めています。
 
今回は、北海道虻田郡留寿都(ルスツ)村で地熱発電の開発可能性調査に挑む当社若手社員にインタビューを行いました。


小林 優太  Kobayashi Yuta
2017年北海道電力入社。火力部に配属後、火力発電所の設備保守業務を担当。2024年4月に再生可能エネルギー開発推進部に異動し、ルスツ地域の地熱発電開発可能性調査を担当している。



地熱発電の開発可能性調査に挑む

―どのような調査を実施しているのですか?

ルスツ地域で地熱発電の開発に向けた可能性調査を実施しています。一般的に地熱発電は、地下に十分な地熱資源があるかどうかを事前に調査し、事業検討を行います。
北海道は火山が多い自然環境で、全国的に見ても地熱資源のポテンシャルが高いとされていますが、ルスツ地域でも地熱資源が活用できる可能性があり、発電事業に利用できるか調査を行っているところです。

―山林のなかに構える櫓(やぐら)は何ですか?

この櫓は掘削調査のために設置しているもので、高さは53メートルあります。現在、調査箇所から地中に向かって坑井(こうせい:立て穴)を掘削し、熱や地下構造を調べています。今後の調査で地熱発電に十分な資源が得られると判断されれば、地熱発電の事業化に向けた検討に進むことができます。

(ルスツの山中にある調査箇所。奥には「蝦夷富士」の名で知られる羊蹄山を望む)

―調査にあたり、気を付けていることはありますか?

先ずは、事故などが起こらないよう安全第一で調査を進めています。
また、周辺の自治体や、地域の皆様への丁寧な説明・対応も心掛けています。
今回の調査では深さ約2,000メートル程度の坑井を掘削する計画ですが、周囲の自然環境に影響を与えることがないよう、周辺環境や温泉のモニタリングを実施しており、調査の進捗やモニタリング結果を関係箇所へ丁寧にご説明させていただいています。

「北海道のカーボンニュートラルを牽引する」熱意

―本調査プロジェクトでのやりがいや今後の抱負

自分にとって地熱開発の経験は初めてで、日々勉強することが多く、大変なこともありますが、先輩社員や協力会社の方にもサポートいただき、調査事業が着実に進んでいくのを目の当たりにして、日々やりがいを感じています。
 
当社では地熱開発を経験した人が少ないので、今回の経験で得られるものをしっかりと吸収し、社内で地熱開発のトップランナーになりたいと考えています。
 
最後に、地熱発電は再エネの中でも出力が安定している「ベースロード電源」であり、事業化することができれば、北海道のカーボンニュートラル実現に大きく近づけることになります。今後も、「自分が北海道のカーボンニュートラル実現を牽引していく」という熱意をもって挑戦を続けていきたいと思います!

(調査チームでは年齢や役職に関係なく、皆が納得いくまで議論できる環境だ)

この記事が参加している募集